まず、大賞より面白いというのは完全に好みの問題ですね。
大賞の、汝、星のごとくは、愛の物語、ああ~いや、「一つではない」愛の物語なのに対し。
ラブカは静かに弓を持つは、仲間や、絆や、信頼、ああ、あと音楽の物語、なのかな?
個人的にはそう思ってます。これが凄く良い!
ラブカは静かに弓を持つは、恋愛が一切なくて最高です!
あらすじ
全著連(国内の音楽著作権を管理する企業)が音楽教室を相手に起こしている裁判。
チェロにトラウマがある主人公、橘樹(たちばな いつき)は上司に、スパイとして相手の音楽教室の生徒になり、裁判で有利になる証拠を集めるよう指示をされる。
その音楽教室で、講師の浅葉桜太郎(あさば おうたろう)に出会い、罪悪感を抱えながらも、生徒としてチェロを弾くうちに少しずつ音楽の楽しさを思い出していく。
橘は浅葉のつてで、他にも仲間といえる人たちと出会っていくが、スパイとして何事もなく過ごせるわけがなく…………
という感じです。
個人的に意外だったのは、橘のトラウマが結構早めに明かされることですね。謎を明かしても、それ以上に続きが気になるので、どんどん読めます。
橘がチェロを演奏するシーンも、7行くらいなんですが本当に圧倒されました。
表現が繊細で、ラブカは静かに弓を持つ、の表紙がパッと浮かびました。
ラブカは静かに弓を持つ、今まで読んだ小説の中で一番好きかも、最高!
超短いですが、終わります。
ありがとうございました。