読書感想#3 ネタバレ無し ミヒャエル・エンデ【モモ】 おとぎ話を聞いている気分になった

 

 

あらすじ

ある都会のはずれの田舎に、昔の円形劇場の跡地がありました。

 

ある日そこにボロボロの服を着た子供が住み着いたという、噂が近所に流れました。

近所の人が確認をしに行くと、本当に子供が住んでいました。

 

その子供はモモという女の子で、どこかの施設から逃げてきたと言います。

近所の人達は、自分の家にモモを住まわせる余裕はないので、モモを円形劇場に住まわせることにしました。

 

それから少したちモモは近所の人達と仲良くなり友達もでき楽しく過ごしていました。

モモはそれがずっと続くと思っていました………

 

その頃都会では、時間貯蓄銀行というものを名乗る、 謎の灰色の男達が、人々に近づいていました。

灰色の男は人々に時間を節約しないかという、提案をして回りました。

 

その提案をのんだ人々からは、余裕がなくなり、いつも疲はて、ただ仕事をこなすだけの人形の様になってしまいました。

 

そして、灰色の男達の魔の手は、モモの友達にも迫り…………

 

 

というもの、少し長くなりましたがこんな所です。

これからも灰色の男達との戦い、謎の人物との遭遇など、ワクワクする展開ばかりです。

 

 

感想

タイトルの通り、時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間に返してくれた女の子のふしぎな物語です。

 

モモは児童書なので、とても分かりやすい文で出来た小説です。子供が楽しめるのはもちろんのこと、大人でも楽しめる小説です。

 

~をしていました とか ~なのです 

のような読者に語り掛けているような文体で、まるでおとぎ話を聞かされているような

気分になりました。

 

こういう文体なのでそれだけでファンタジーな世界観が見えてきました。

 

モモはファンタジーでありながら、社会への風刺にもなっている作品です。

社会人の余裕がないだとかがそれです。

 

ですが、個人的に感心したのが、子供の遊びについての風刺です。

 

現代の子供は高価なおもちゃを使って、それだけで完結する遊びをしているが、

昔は、棒切れや、箱などがあれば後は空想で補って遊んでいたという。

 

本当の遊びには使えないおもちゃ という言葉が凄く刺さりました。

 

これは感心しました。確かにな~と。

 

感想はこれくらいにして終わります。

気になったら是非読んでみて下さい。